今回、大阪にある関西工事測量㈱と今までにない新しい外壁診断システムを行うことになりました。
クラックスケールの入った測量機器と赤外線カメラの新解析手法によるシステムです。
特殊建物調査における外壁診断では、基準の建築年数を超えた建物は全面打診を行う、若しくは赤外線での調査を行うとあり、全面打診を行うには、足場が必要、赤外線カメラでは北面等検査しにくい箇所がある。といった問題があります。この問題を解決できるのが新外壁診断システムです。
クラックスケールはひび割れの幅を計るものです。是は実際にひび割れに重ねることにより調査することが可能です。
それが、測量機器に入ったことにより、現場で直接重ねなくてもひび割れの幅を計測することが可能となりました。
又、測量機器の利点である、離れたところからの位置計測によりひび割れの形状を調べることが出来ます。これにより、今までは足場を必要としていたひび割れ調査が、足場不要で可能となりました。データもアナログからデジタルへ移行し経年変化の異常も調査できます。
今までの赤外線調査では、温度のデータを色表示にして色合を見ることにより浮きの可能性を判断していました。赤外線サーモデルタでは、温度のデータを色にかえるのではなく、データーそのものを解析することにより、個人差の無い詳細な解析が可能となり、北面などの今までは行いにくい場所も調査しやすくなりました。
外壁の落下は浮きだけではなく、浮き部分の周囲にひび割れが発生し併合することにより発生します。
赤外線サーモデルタでの浮きの調査とクモノスによる外壁ひび割れを調査することにより、落下の危険性を判断し、立面図等へ解りやすい説明が出来るようになります。
この調査の信頼性ですが、打診調査とほぼ同等の結果が大学での実験にて照明されております。今までは足場を架けなければ出来なかった調査報告と同じものが足場がなくても可能となりました。
足場がなければ調査できないという考えから、外壁落下の危険性は感じているけど、費用の問題でそのままとなっている多くの未調査の建物についてお手伝いが出来ると考えています。改修に付きましても、必要な場所が事前に確認できるため最低限の足場で可能となります。又、危険性のある箇所についても実際に引張試験を行い調査の最終判断を行い、引張箇所を復元することで浮き箇所の補修まで可能なピンポイントアンカー工法も特許を取得しています。
この調査は、タイル仕上げのみではなく、モルタル塗りの外壁に付きましても同様な方法にて調査が可能です。
※工事測量のお問い合わせは工程表・案内図・配置図・杭伏図・測量図(求積図)・平面図をCADデータにて にお送りいただけますと業務を円滑に進めることが可能です。